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残業代請求お悩み相談室

自身で要確認!もしかしたら違法にサービス残業させられているかもしれません


shutterstock_352187654サービスと言えば聞こえはいいかもしれませんが、どのような理由で残業をしたのであれ、サービス残業(残業代をもらわずにサービスで残業すること)も立派な残業であり、その分の残業代について法律上はきちんともらうことができます。
日本人は勤勉な国民ですから、少しぐらいの残業ならまあいいかと思ってしまう方も少なくないはずです。しかしながら、サービス残業は実は違法なのです。

そこで今回は、サービス残業について説明していきます。ご参考になれば幸いです。

目 次

1、サービス残業は違法?
2、実際にはどのようにして企業側はサービス残業をさせている?サービス残業の実態
3、どこへ相談したらいい?具体的な相談先について
4、サービス残業が違法な場合に会社にペナルティーはある?
、サービス残業の場合に残業代を請求する方法

1、サービス残業は違法?

冒頭でもご説明した通り、結論としてサービス残業は違法です。
労働基準法という法律により、原則として労働者は1分でも残業したら残業代をもらえるとされています。同時に、会社は残業代を支払う義務があります。
もし、会社と労働者との間で、残業代等を支払わないとの合意を行っていたとしてもその合意は無効であり、労働者は残業代をもらうことができます。

2、実際にはどのようにして企業側はサービス残業をさせている?サービス残業の実態

では、企業側は実際どのようにしてサービス残業を労働者にさせているのでしょうか。
所定の就業時間を超過して働いている場合には、本来ならば残業代が支給されるはずです。しかし、会社側は労働者に対して様々な理由をつけて「残業代はもらえない」と主張しているのが実態です。

具体的には、以下のように主張して、労働者に残業代を支給しない、いわゆる「サービス残業」を行わせています。
・仕事を自宅に持ち帰らせて仕事をさせているケース
・早朝出勤させているケース
・タイムカードを打刻させたにも関わらず、その後も引き続き残業させているケース
・いわゆる名ばかり管理職扱いにしているケース
・10分の残業をしたのに端数として残業時間に含まれていないケース

3、どこへ相談したらいい?具体的な相談先について

サービス残業でお困りの方は、以下の機関にご相談されると良いでしょう。以下でそれぞれの特徴について記載していきますので、ご自身の状況に合わせて適切な相談先を選択して下さい。

(1)労働基準監督署
まず、労働問題で困った場合、すぐに思い浮かぶのがこの労働基準監督署でしょう。
しかし、労働基準監督署は積極的に動いてくれないことが多いのが実情です。それは、労働基準監督署の役割は労働基準法違反の有無を調査し、それを是正することにあるからです。
もちろん、サービス残業自体は、本来支払われるべき賃金が支払われていないのですから、法令違反があるのは事実です。しかし、その場合でも、まずはあなたがサービス残業代分を請求し、それでも会社が支払わない、つまり、労働基準法に定められた賃金を支払わないことから、労働基準法違反の疑いがあるという事実が必要です。
この点で、労働基準監督署に相談しても、迅速な解決に繋がる可能性は低いかもしれません。

(2)社会保険労務士
弁護士以外の法律の専門家として、社会保険労務士に相談するという方法もあります。社会保険労務士は、労働分野の問題についての専門家です。しかし、社会保険労務士はサービス残業代を計算できても、あなたに代わって会社と交渉して残業代等を回収する権限はありません。
つまり、最終的には社会保険労務士のアドバイスのもとで、あなたが自ら会社とやり取りをする必要が生じてくるのです。

(3)弁護士
弁護士は法律の専門家であり、労働分野ももちろん対象としています。弁護士に相談した場合には、まず法的な知識・経験に基づいて、的確なアドバイスをしてもらうことができます。
また、弁護士は、依頼者の代理人として全てのことを本人に代わって行ってくれます。ですので、時間や労力の軽減、さらには会社側とのやり取りの中で不合理なやり取りに巻き込まれたりすることもなくなり、精神的な負担も軽減されるでしょう。
さらに、最終的に裁判でサービス残業代を回収しようとした場合、弁護士は、裁判の場でも代理人として活動できる権限があります。そのため、残業代の支払いに応じない会社や、金額の面で折り合いがつかない場合には、引き続き労働審判や裁判を起こして、残業代を回収することができます。

4、サービス残業が違法な場合に会社にペナルティーはある?

では、会社がサービス残業をさせている場合、会社に何らかのペナルティーはあるのでしょうか。
ここでは、労働基準法に違反した場合に会社側がどうなるかについて記載していきます。具体的には以下の通りです。

(1)是正勧告を受ける
残業代を支払わずに残業をさせ、未払いが発覚すると、労働基準監督署から「是正勧告」を受けることになります。
是正勧告に従って是正しない場合には、書類送検となり、罰せられる可能性があります。 

(2)付加金の支払いを請求できる
付加金は、裁判所に未払い残業代の請求をするときに、未払い額と同額を請求できるというものです。要するに、裁判で未払い残業代を請求する場合には、請求額が2倍になるということです。
会社側としては、未払い残業代だけならまだしも、付加金まで支払うことになっては困るので、なるべく裁判は回避したいと考えます。その結果、裁判前に、会社側から任意の支払いが期待できることになります。
なお、付加金は、訴訟において、裁判所が付けるかどうかを裁量的に判断する点に特徴があります。

5、サービス残業の場合に残業代を請求する方法

残業代は以下の流れで請求することになります。 

(1)証拠を揃える
残業代を請求しようとする場合には、どのような証拠を集めたら良いでしょうか。残業代の請求にあたっては、大きく分けて以下の4種類の証拠が必要になります。

①残業していたことを証明する証拠
例えば、
・タイムカードや毎日の勤務時間表のコピー
・出勤簿のコピー
・交通ICカード型定期の通過履歴
などです。

②残業代の計算にあたり必要な証拠
例えば、
・雇用契約書
・就業規則
などです。 

③会社が十分な給与を支払っていなかったことを証明する証拠
全労時間が書かれている給与明細が必要になります。 

(2)残業代を計算する
残業代等は、以下の計算式で算出することができます。
「労働者の1時間当たりの賃金」×「残業時間数」×「割増率」
それぞれの詳しい意味については以下をご参考下さい。

①労働者の「1時間当たりの賃金」の算定
・日給制の場合
日給を1日の法定労働時間数である8時間で割って算出します。
・月給制の場合
基本給与を「月平均所定労働時間数」で割って、「1時間当たりの賃金」を算定します。
なお、「月平均所定労働時間数」は下記の算定式で算出します。
「月平均所定労働時間数」=(365日(うるう年の場合は366日)-1年間の休日数)×1日の所定労働時間数÷12 

②残業時間数の計算方法
多くの企業では、1日8時間、週40時間の労働制を採用しているところが多いと思われます。
その場合の実際の残業時間は、
・休憩時間を除く1日8時間を超えた労働時間
・休憩時間を除く週40時間を超えた労働時間(1日8時間を超えた労働時間を除く)
の合計となります。 

なお、ここでいう「労働時間」とは、現実に労働した時間を言いますので、例えば遅刻や早退等によって労働していなかった時間はもちろんのこと、有給などによって労働しなかった時間は「労働時間」には含まれませんので注意して下さい。

③割増率
割増率は以下の表の通りです。

労働の種類賃金割増率
時間外労働(法定労働時間を超えた場合)25%割増
時間外労働(1ヵ月60時間を超えた場合)
※適用猶予の場合有
※代替休暇取得の場合は25%の割増無
50%割増
深夜労働
(午後10時から午前5時までに労働した場合)
25%割増
休日労働(法定休日に労働した場合)35%割増
時間外労働(法定労働時間を超えた場合)+深夜労働50%割増
時間外労働(1ヵ月60時間を超えた場合)+深夜労働75%割増
休日労働+深夜労働60%割増

(3)会社との交渉方法
①まずは話し合いで交渉!

実際の残業代の金額が出たら、それをもとに残業代を任意に支払ってくれるように、会社側と話し合いましょう。
コンプライアンスを重視している会社であれば、おそらくその時点で未払いの残業代を支払ってくれるはずです。
しかし、コンプライアンスを無視しているようないわゆる「ブラック企業」の場合には、話し合いすらまともに応じてくれないことも多いです。 

②話し合いが上手くいかないようであれば内容証明郵便を送る!
会社側が任意の交渉に応じてくれないようであれば、今度は会社に以下の内容を記載した内容証明郵便(郵便局が通知した内容を証明してくれる郵便のことです。)を送りましょう。 

1.相手方の会社の名前・住所
2.あなたの名前・住所
3.雇用契約について
4.残業の事実と残業代未払いの事実について
5.「残業の事実と残業代未払いの事実」を証明する証拠があること
6.残業代の金額(場合によっては別送で残業代計算書を送ってもよいです。)
7.請求金額と支払い期限
8.支払い口座

中小企業であまり法律に関心を持っていない会社の場合には、内容証明郵便が公的な書面の体裁を備えていることから、未払い残業代を支払わないといけないという風に思って、残業代を支払ってくれる可能性もあります。ただし内容証明郵便は、法律的にはあくまで普通の書面であるために、内容証明郵便をもらい慣れてしまっている会社などは内容証明郵便を出しても支払ってくれない可能性が高いです。

しかしそのような場合でも、内容証明郵便を送ることで「時効の進行を止める」という効果はあります。残業代の時効は2年間で、2年前のものまでしか請求できません。そのため、時効によって請求できる残業代の金額が減ることを避ける意味で、内容証明郵便を送ることは重要です。
なお、弁護士に依頼することで、内容証明郵便の送付により残業代を回収できる可能性は高まります。 

(4)交渉が決裂してしまった場合の方法
会社との任意の交渉で残業代を回収することができなかった場合には、以下の手続きをとって残業代の回収を図ることになります。 

①労働審判
労働審判とは、解雇や給料の不払いなど事業主と個々の労働者との間の労働関係に関するトラブルをそのトラブルの実情に即し、迅速、適正かつ実効的に解決することを目的として、平成18年に創設された手続きのことです。
訴訟(裁判)と同じく裁判所で行われる手続きです。期日は3回以内とされており、訴訟に比べて、早期解決が期待できる手続きです。
そして「労働審判」は、裁判所の判断であるため、確定すれば判決と同一の効力があり、差押え(強制的に会社の財産を没収し、そこから残業代を支払ってもらうこと)をすることも可能になります。

もっとも、審判の結果にどちらかが納得いかなかった場合、審判に対する当事者から異議の申立てがあれば、労働審判はその効力を失い、労働審判事件は結局、訴訟に移行することになってしまいます。

②訴訟
労働審判をしても解決できなかった場合には、裁判所に民事訴訟を提起して残業代を回収することになります。

まとめ

今回はサービス残業について説明してきましたがいかがだったでしょうか。繰り返しになりますがサービス残業は違法です。もし今回の話を読んでご自身の労働がサービス残業にあたると思われる方は、ぜひ今回紹介した機関にご相談されることをお勧めします。


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