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残業代請求お悩み相談室

民事事件を弁護士に依頼した場合にかかる弁護士費用について


shutterstock_80933527「前にいた会社に残業代請求したい。」
「友人にお金を貸したが返ってこない。」
「旦那と離婚したい。」 

このような場合に弁護士に事件解決を依頼した場合、いくらかかるのでしょうか。
今回は、民事事件を弁護士に依頼した場合にかかる弁護士費用について説明していきます。ご参考になれば幸いです。

目 次

1、民事事件の弁護士費用にはどのようなものがある?
2、弁護士費用は依頼する事件によって異なります
3、民事裁判に勝訴した場合、弁護士費用は負けた方が払ってくれる?
4、弁護士に依頼するかを判断するにあたって知っておきたい!弁護士に依頼するメリットは?

1、民事事件の弁護士費用にはどのようなものがある?

以前は、弁護士報酬は一律に定められていましたが、現在では弁護士の料金体系は自由に決めることができます。そのため、法律事務所によって弁護士費用は異なります。
実際に民事事件を弁護士に依頼した場合には、以下のような費用がかかります。

(1)相談料
相場としては、1時間1万円程ですが、相談内容によっては相談料を無料としている法律事務所も多いようです。

(2)着手金
着手金とは、事件着手時に発生する費用のことで、結果にかかわらず、返金されないものです。
依頼する事件(例えば、過払い金の請求を求める場合)によっては、着手金を無料にしている法律事務所もありますので、着手金がいくらかかるかは依頼する事件によって、または法律事務所によって異なります。

(3)報酬金(成功報酬)
報酬金とは、事件の解決時に発生する費用ことをいいます。仕事の結果について、例えば「回収金額の何%」というような形でかかることになります。

(4)日当
日当とは、弁護士が遠方へ出張した際に生じる費用のことです。

(5)実費
実費とは、例えば、書面の作成や事件調査といった、仕事に関して生じる費用のことです。
また、弁護士が活動するにあたり発生した交通費もここに含まれます。

2、弁護士費用は依頼する事件によって異なります

では、弁護士費用は実際どれくらいかかるのでしょうか。おおまかではありますが、依頼する事件に分けて、以下でご紹介したいと思います。

(1)残業代請求事件
①相談料
通常、1時間1万円(税別)が相場ですが、当事務所を含め、初回相談無料で対応している法律事務所が増えているようです。
また、法律事務所によっては、労働問題に関する相談は何度でも無料というところもありますので、一度ご相談される法律事務所に確認してみると良いでしょう。

②着手金
着手金の金額は、法律事務所よって様々で、法律事務所の中には完全成功報酬制(お金を回収できなかった場合には費用は一切発生しないシステムのことを言います。)のもとで着手
金を請求しないところもあります。着手金の相場は、おおよそ以下の通りです。

・残業代の計算(計算資料の収集を含む)をした上で、会社に対して残業代の請求をし、任意の支払いを求める段階
この段階では、5万円から10万円(税抜)が相場となります。これは、残業代の計算や会社に任意の支払いを請求する書面の作成及び口頭でのやり取りが主な作業となるからです。
そのため、比較的安い金額で設定されることが多いです。

・労働審判の申立て
任意では納得のいく金額が回収できない場合には、労働審判の申立てに移行することになります。労働審判の申立ては、15万円から20万円(税抜)が相場となります。労働審判に
移行した場合、裁判所が関与することになるため、法律に基づいた主張と証拠に基づいた証明が必要になります。
そのため、任意の支払いを求める段階で作成する書面よりも、より詳細な書面の作成や証拠の準備等が必要になりますので、やや高い金額が設定されることが多いです。

・裁判
労働審判でも解決できない場合には、実際に裁判を起こして残業代を請求することになります。この段階での着手金は30万円から35万円(税抜)が相場となります。上記の労働審判の場合よりも費用が高いのは、作成する書面の数や裁判所へ出頭する回数が多くなるためです。
なお、詳しくはご相談される法律事務所に確認してみると良いでしょう。

③報酬金(成功報酬)
報酬金の相場は、実際に回収できた金額の20%から30%(税抜)で、任意の交渉から裁判までのどの段階で回収できても、金額が変わらないのが通常です。
なお、報酬金も着手金と同様、法律事務所によって料金体系が様々ですので、ご相談される法律事務所に一度確認してみると良いでしょう。

(2)離婚事件
①相談料

通常、1時間1万円(税別)が相場ですが、当事務所を含め、初回相談無料で対応している法律事務所が増えているようです。

②着手金
20万円~50万円という法律事務所が多いようですが、相場としては30万円程度です。
もっとも、費用について細かい規定がある事務所になると、何について問題になっているかによっても(例えば、親権が問題になっているのか、財産分与が問題となっているのか)、費用が異なることがあります。
詳しくは、ご相談される法律事務所に確認してみると良いでしょう。

③報酬金(成功報酬)
・事件を終了させたことに対する基本的な報酬
30万円程度です。

・離婚成立・離婚阻止に対する報酬
依頼者が望んだ結果(例えば、離婚を求めていた側が離婚できたなど)が得られた場合には、上述の事件を終了させたことに対する基本的な報酬に加えて、20万円程度の報酬金がかかる法律事務所が多いようです。

・親権獲得に対する報酬
父母のどちらが親権者になるかについて争いになっていて親権が獲得できた場合には、親権を獲得できたことに対する報酬が発生することが多いようです。これも相場としては20万円程度です。

・経済的利益に対する報酬
経済的利益とは、相手方から金銭を得ることができた場合の金銭のことです。具体的には慰謝料、財産分与などです。これに対する報酬としては、実際に得られた金額の10%が相場のようです。また、継続して定期的に得られるものの場合、例えば養育費や年金分割については、1年~2年分の10%が相場のようです。

(3)相続事件
①相談料

通常、1時間1万円(税別)が相場ですが、当事務所を含め、初回相談無料で対応している法律事務所が増えているようです。

②着手金
相続問題の中でも、依頼する事件によって着手金の相場は異なります。代表的なものとして、例えば以下の通りです。

・遺産分割協議
遺産の額によるので一概には言えませんが、示談交渉、調停ともに、着手金の額を最低20万円~30万円としていることが多いです。

・遺留分減殺請求
交渉、調停・審判、訴訟ともに着手金の額を最低20万円~30万円としているところが多いです。

③報酬金(成功報酬)
報酬金も、着手金同様、相続問題の中でも、依頼する事件によって相場は異なります。
着手金同様、遺産分割協議や遺留分減殺請求の場合には、相場は以下の表の通りです。なお、下記の表は弁護士会報酬規程(現在でも参考にされていることが多い)です。

経済的利益の額着手金(税別)報酬金(税別)
300万円以下の場合8%16%
300万円を超え、3,000万円以下の場合5%+9万円10%+18万円
3,000万円を超え、3億円以下の場合3%+69万円6%+138万円
3億円を超える場合2%+369万円4%+738万円

(4)交通事故事件
①相談料

通常、1時間1万円(税別)が相場ですが、当事務所を含め、初回相談無料で対応している法律事務所が増えているようです。

②着手金
交通事故の場合、完全成功報酬制をとっている法律事務所が増えています。
そのため、着手金はかからないことが多いです。

③報酬金(成功報酬)
・任意保険に弁護士特約がある場合
多くの任意保険には、「弁護士特約」が付帯されています。これは、交通事故被害に遭った場合の弁護士費用を一定額(多くは1回300万円)まで補償してくれる、というものです。
そのため、弁護士特約がある場合には、基本的には費用負担を心配せずに弁護士に依頼することができます。

・弁護士特約がない場合
弁護士特約がない場合には、自費で弁護士を依頼しなければなりません。
弁護士特約が無い場合にかかる成功報酬は、先程もご紹介した、現在は公には用いられなくなった弁護士会の旧報酬規程が、一応の参考になります。

経済的利益の額着手金(税別)報酬金(税別)
300万円以下の場合8%16%
300万円を超え、3,000万円以下の場合5%+9万円10%+18万円
3,000万円を超え、3億円以下の場合3%+69万円6%+138万円
3億円を超える場合2%+369万円4%+738万円

(5)その他債権回収事件
①相談料
1時間1万円(税別)が相場ですが、依頼する事件によっては、相談料がかからないこともありますので、一度ご相談される法律事務所に確認してみると良いでしょう。

②着手金
依頼する事件、及び法律事務所によって異なりますので、ご相談される法律事務所に一度確認してみると良いでしょう。

③報酬金(成功報酬)
弁護士の料金体系が自由化されたとはいうものの、先程もご紹介した、現在は公には用いられなくなった弁護士会の旧報酬規程が、一応の参考になります。

経済的利益の額着手金(税別)報酬金(税別)
300万円以下の場合8%16%
300万円を超え、3,000万円以下の場合5%+9万円10%+18万円
3,000万円を超え、3億円以下の場合3%+69万円6%+138万円
3億円を超える場合2%+369万円4%+738万円

3、民事裁判に勝訴した場合、弁護士費用は負けた方が払ってくれる?

弁護士費用は、裁判で負けた方が支払うと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、民事訴訟で弁護士費用を負担するのは、それぞれ委任した人(依頼者)になります。 

「訴訟費用は〇〇の負担とする。」との判決が出ますが、この訴訟費用とは訴訟にかかる印紙代程度のことで、実際にかかった弁護士費用は、それぞれご自身で支払うことになります。
弁護士費用を負けた方に支払わせることはできません。この点は注意して下さい。

4、弁護士に依頼するかを判断するにあたって知っておきたい!弁護士に依頼するメリットは?

以上の説明からもお分かり頂けると思いますが、弁護士に事件を依頼した場合には弁護士費用がかかることになります。
では、高い費用を支払ってまで弁護士に依頼するメリットはどこにあるのでしょうか。

(1)時間や労力の軽減
弁護士は、依頼者の代理人として行動しますので、ご本人が相手と直接やり取りを行う必要はなく、全ての対応を弁護士が行い、依頼者には、弁護士から経過報告を行うことになります。
そのため、時間や労力だけではなく、精神的な負担も大幅に軽減することができます。

(2)適切な手続きの選択
弁護士に依頼することで、事案に応じて臨機応変に手続きを選択することができます。問題解決のために、どのような手段をとるべきかは事案に応じて様々です。
この点、弁護士は、各事案に応じて適切な手段を提案することができます。

(3)相手への心理的プレッシャー
本人が請求するよりも、弁護士に依頼して請求した方が、相手が「最終的に裁判になると困る」と思い、案外あっさり要求に応じるケースが少なくありません。
この点でも、弁護士に依頼するメリットはあるといえるでしょう。

(4)迅速な解決
本人同士で話し合いをしても、一向に解決する兆しが見えてこないことが少なくありません。
この点、弁護士に依頼することで、交渉に応じない相手には速やかに裁判所を使った手続きを選択し、迅速な解決が可能になります。

まとめ

今回は民事事件を弁護士に依頼した場合にかかる弁護士費用について説明してきましたがいかがだったでしょうか。民事事件の弁護士費用がどれくらいかかるのかについて知りたい方の参考になれば幸いです。


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