残業代請求の弁護士コラム

テレワークに潜む隠れ残業!残業代を請求するためにはどうする?

2021年03月09日
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テレワークに潜む隠れ残業!残業代を請求するためにはどうする?

令和2年、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、自宅やレンタルオフィス、ホテルなどで仕事をするテレワークやワーケーションといった働き方が認知・採用されるようになりました。テレワークには、柔軟な働き方が可能になるなどの利点がありますが、労働時間や仕事量が把握しづらく、タイムカードなどには表れない、いわゆる「隠れ残業」が発生するといった問題も出ています。

自宅で仕事をしても、一定の基準を満たして働いたときは残業として扱われるのが当然です。労働基準法で定められた分の残業代が支給されていない場合は、残業代を請求できる可能性があります。

このコラムでは、テレワークの陰でやむを得ず長時間労働を強いられ「隠れ残業」をしている方のために、「隠れ残業」を止めるための方法や、未払い残業代を請求する方法を弁護士が解説します。

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1、テレワーク中におこなう人も多い「隠れ残業」

テレワークはオフィス勤務と比べて「隠れ残業」に陥りやすいといわれています。テレワークに潜む「隠れ残業」の実態や残業代の基本的な考え方をみていきましょう。

  1. (1)残業「申告しない」が65%

    ①ステルス残業(隠れ残業)が問題視されている
    「サービス残業」という言葉はよく知られていますが、最近はさらに「ステルス残業」という言葉も使われています。

    サービス残業は一般的に賃金不払い残業のことをいいますが、ステルス残業は、実際は残業をしているのに、タイムカードや勤怠管理上は、残業をしていることが「発見できない(ステルス)」ことを意味しています。こうした「ステルス残業」は、「隠れ残業」とも呼ばれています。

    「隠れ残業」は、テレワークの普及で問題視されている問題のひとつです。
    労働組合の中央組織・連合の調査(令和2年6月)によると、テレワークで時間外・休日労働をしたことがある人のうち、「会社に申告しないことがあった」人は65.1%に上りました。「申告しづらい雰囲気」「時間管理がされていない」などが申告しない理由に挙げられています。

    ②「隠れ残業」会社にとっても、労働者にとっても問題がある
    自宅での仕事であったとしても、基準を満たせば残業として扱われます。

    無申告・無許可の残業は、会社にとっては適切な労務管理ができていないということになりますし、労働者にとっては無賃金での労働になり、働きすぎてしまうことによる健康被害なども懸念されます。
    労働時間の見えづらさから、残業をしていることに会社が気付かないだけでなく、労働者自身も気付かないということもありえます。

    すなわち、「隠れ残業」は、会社にとっても、労働者にとっても大きな問題につながりかねないのです。

  2. (2)残業代が発生する基準は?

    長時間仕事をすれば残業代が発生するわけではありません。
    以下で2つの労働時間に関する定義を見ていきましょう。

    法定労働時間
    労働基準法第32条の規定により、原則1日8時間、週40時間が労働時間の上限とされています。

    所定労働時間
    会社がそれぞれ就業規則などで決めている労働時間です。フレックスタイム制、その他の変形労働時間制、みなし労働時間制などの特別な働き方をしていない限り、所定労働時間を超えて働くと、会社には残業代支払いの義務が生じます。

    残業として扱われるには、会社の指揮命令下で労働をしたといえるかどうかが基準になります。終業時間後に自宅に仕事を持ち帰った場合も、会社から業務指示があれば、残業扱いになる可能性があります。

2、残業代が出ていない場合は違法の可能性がある

残業代の支給は、労働基準法が定めた会社側の義務です。
つまり、残業代が未払いになっている場合は、労働基準法に違反することになります。

  1. (1)残業代未払いには罰則も

    労働基準法は、1日8時間、週40時間の法定労働時間を超えて労働させることを、原則として禁じています(労働基準法第32条第1項、同条第2項)。

    8時間を超えて働かせようとする場合は、労働組合や労働者の代表と協定を結び、労働基準監督署に届けることが必要で(労働基準法第36条第1項。協定については、条文の数字にちなんで「36(サブロク)協定」と呼ばれています。)、8時間を超えた時間については割増賃金を支払われるのが原則です。(労働基準法第37条第1項)

    この定めに違反した場合には、「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されます。
    (労働基準法第119条1号)

  2. (2)自発的残業は認められない?

    残業代未払いは違法である可能性がありますが、会社が残業を禁止していて、タイムカードを押すこともできないような場合は、どうなるのでしょうか。

    労働時間として扱われるのは「使用者の指揮命令下に置かれている時間」で、「会社からの指示」により業務に従事しているか否かがポイントになります。
    従って、会社の命令や承認もなく、自発的に残業をしたような場合は、原則として労働時間とみなされません。

    しかし会社側からの明確な指示はなくても、暗に残業を求める「黙示の指示」があったと認められる場合には、会社の指揮命令下における労働と判断される可能性があります。
    たとえば、明らかに終業時間までに終わらない仕事を、終業時間直前に振られたようなケースです。

3、隠れ残業や、それに伴う残業代未払いの解決方法とは?

テレワーク中に残業をしている場合、会社に残業の発生を認めさせて、今後の「隠れ残業」を防ぎ、過去の未払いの残業代を請求するためには、何をするべきなのでしょうか。

この章では、「隠れ残業」の防止やそれに伴う残業代未払いの解決方法について、3つご紹介します。

  1. (1)会社の窓口に相談、労働組合に加入する

    繰り返しになりますが、「隠れ残業」による残業代未払いは違法の可能性があります。
    これが会社の一部署で行われているような場合には、会社の労務担当やコンプライアンス窓口に相談するのも、ひとつの方法です。

    しかし、個人で会社と相対するのは、簡単なことではありません。
    労働組合に加入すれば、組合を通じて、会社と話し合うことが可能になります。会社に労働組合がない場合は、全国の「一般労働組合」への加入も検討するとよいでしょう。

  2. (2)労働基準監督署に申告する

    労働基準法違反の疑いがある「隠れ残業」については、全国各地に設置されている労働基準監督署に申告できます。申告を受けた労働基準監督署は、申告に基づき調査をし、実際に違反が確認された場合は、会社に対して是正勧告などを行います。

  3. (3)弁護士へ相談する

    テレワーク中の「隠れ残業」について、会社に改善を求めようと思っても、そもそも自分の労働環境が違法な長時間労働に当たるのかはっきりわからない、問題を会社に対してどう訴えればいいか分からない、という方もいらっしゃるでしょう。
    個人の力で解決するのは困難と感じる場合には、労働問題に詳しい弁護士への相談がおすすめです。

    以下では、弁護士へ相談した場合のメリットについて解説します。

    ①代理人として会社と交渉してもらえる
    弁護士に相談する大きなメリットのひとつは、やはり代理人として会社と交渉してもらえることでしょう。「隠れ残業」は問題であると会社に訴えても、労働者個人が相手では会社がすんなりと応じてくれるとは限りません。
    しかし、弁護士が相手となれば、会社が真剣な対応をすることが期待できます。

    また、4章で説明しますが、労働審判や訴訟となった場合にも、すべての手続きの代理をまかせられるので、安心です。

    ②残業の証拠集めでアドバイスも可能
    「隠れ残業」を労働時間として会社に認めさせるには、実際の労働時間を証明する証拠が不可欠です。基本的には、タイムカードなどが証拠となりますが、自宅で働いている時は、タイムカードを使わないことも多いでしょう。

    弁護士に相談すれば、テレワークにおける労働時間を証明する証拠の集め方についてもアドバイスが得られるので、必要な証拠集めをスムーズに進められる可能性が高まります。

    ③請求できる残業代の金額がわかる
    隠れ残業をしている場合には、未払い残業代がある可能性もあります。
    請求する場合には、まずは残業代がいくらになるのか、計算しなければなりません。

    残業代は、長時間勤務をすれば発生するという単純なものではないので、まずは自宅で仕事をした時間のうち、残業にあたる労働時間が何時間だったのか、特定することが必要です。

    弁護士に依頼すれば、集めた証拠を元に、残業にあたる労働時間を特定したうえで、法によって定められた割り増し分を含めた残業代を算出できます。

    なお、残業代の請求は退職後もさかのぼって2年分であれば、請求可能です。
    「隠れ残業をしていたが、退職してしまった」いう場合にも、まずは弁護士へご相談されることをおすすめします。

4、労働審判とは何か?

残業代未払いなどのトラブルは、労働審判の申立てによって解決できる可能性があります。

労働審判は、平成18年に個人と会社の紛争の迅速な解決を目的として作られた制度で、3回以内の審理で終わるため、基本的に審理にかかる時間が訴訟よりも短い点が特徴です。

実際の審理は、労働審判官(裁判官)1名と労働審判員(民間の有識者)2名で構成される労働審判委員会が、双方の主張を聞き、解決案を提示する、という流れで進みます。
労働審判の手続き内で出された解決案に当事者双方が納得すれば手続きは終了しますが、どちらか一方から異議が出された場合には、通常の訴訟に移行することになります。

なお、労働審判は裁判所での手続きとなりますので、労働審判をしたい場合には、法律の専門家である弁護士に相談しましょう。

5、まとめ

テレワークでは、労働者の勤務状況を会社が管理しにくいため、会社に隠れて残業をしてしまっている、という事態が生じやすくなります。

業務量が多く業務時間内には到底仕事が終わらない、長時間の残業をしなければならないのに会社が対応してくれない、会社が残業があることを認めてくれず未払い残業代が増え続けているとお悩みの場合は、労働問題の解決実績が豊富なベリーベスト法律事務所へ、ぜひご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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