残業代請求の弁護士コラム

残業問題はどこに相談したらいい?相談先について

2015年12月03日
  • 労働問題
  • 相談

残業問題はどこに相談したらいい?相談先について

「残業を強制させられる。」、「残業代が支払われない。」など残業に関する問題は少なくありません。
しかし、残業問題に悩まれている方の中には、ご自身が抱えるお悩みをどこに相談したら良いのかお知りになりたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん私どもの法律事務所にご相談頂くことをお勧めしたいのですが、「いきなり弁護士は敷居が高い…」という方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ご自身の状況に照らしてどこに相談してその解決を図ったらいいのかという疑問にお答えします。ご参考になれば幸いです。

1、残業についての相談はどこにしたらいい?

ここでは、残業問題についての相談先について紹介します。

  1. (1)全労連労働問題ホットライン

    ①全労連労働問題ホットラインとは?
    全労連は、1989年に労働者・国民の利益を大切にしようと、ナショナルセンター(全国組織)として誕生した組織です。
    その全労連が運営しているのが、全労連労働問題ホットラインです。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    ここでは、残業問題についてはもちろんですが、それ以外にも例えば、「不当解雇された」、「セクハラ・パワハラがある」、などといった様々な問題についての相談に乗ってくれます。

    ③相談方法は?
    相談方法は、
    ●メール
    ●電話(0120-378-060)
    が可能です。

    詳しくお知りになりたい方は、ホームページをご覧ください。

  2. (2)労働基準監督署

    ①労働基準監督署とは?
    労働基準監督署とは、企業が労働基準法等の労働関係法令をきちんと遵守しているかどうかをチェックする機関のことをいいます。そして、労働基準法等、労働関係の法令については、警察と同じく捜査権や逮捕権も持っています。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    労働基準監督署では、残業問題についてはもちろんですが、賃金、解雇、退職金、その他の待遇等、ありとあらゆる労働問題について相談できます。
    そして、話を聞いてもらえれば、「会社が違法行為を行っている」として、行政指導をしてもらえる可能性はあります。そのため、労働基準監督署に相談することも有効な方法の一つではあるでしょう。

    ただし、労働基準監督署は、あくまでも労働基準法違反を監督する公的機関であることから、明確な法律違反がないと動くことができません。この点では警察と同じで、民事不介入が原則なのです。よって、労働基準監督署に動いてもらうための証拠を、自分自身で揃えなければなりません。

    そのため、法的判断が微妙な紛争に関しては、相談には応じてくれても、直接的な問題解決はできないことがあります。

    ③相談方法は?
    相談方法は、
    ●電話
    ●直接の面談
    ●メール
    が可能です。

    全国の労働基準監督署の所在案内はこちらです。

  3. (3)労働局雇用均等室

    ①労働局雇用均等室とは?
    労働局雇用均等室とは、労働者と事業主との間でのトラブルが発生した場合にその解決のサポートをしてくれる機関です。例えば、男女均等の取扱い、育児・介護休業の問題、さらにはパートタイム労働者の雇用管理等です。
    各都道府県労働局内に設置されています。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    労働局雇用均等室の主な業務としては、

    • 男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、パートタイム労働法等の周知・徹底
    • 法律に基づく事業主に対する指導
    • 労働者、学生、事業主の方々からの法律、助成金制度、トラブル等に関する相談受付


    などがあります。
    そのため、残業問題に関しての相談の場合には、主に育児や介護の問題を抱えている方を対象としています。

    ③相談方法は?
    相談方法は、
    ●電話
    ●直接の面談
    が可能です。

    詳しくお知りになりたい方は、ホームページをご覧ください。

  4. (4)総合労働相談コーナー

    ①総合労働相談コーナーとは?
    総合労働相談コーナーとは、賃金、解雇、パワハラなど実際に発生している労働問題や労働問題が生じないようトラブルの未然防止に向けた情報提供など、労働分野に関して様々な相談に乗ってくれる機関のことであり、各都道府県に設置されています。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    ここでは、残業問題はもちろんのこと、労働条件やいじめ・嫌がらせ、募集・採用など、労働問題に関するあらゆる問題に関する相談に対応してくれます。

    ③相談方法は?
    相談方法は、
    ●電話
    ●直接の面談
    が可能です。

    詳しくお知りになりたい方は、ホームページをご覧ください。

  5. (5)社会保険労務士

    ①社会保険労務士とは?
    社会保険労務士は、国家試験を受けて合格した、労働問題・年金問題についての専門家で、
    主に、人事労務管理のコンサルティングや年金相談、労働社会保険手続の代行を行っています。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    社会保険労務士は労働分野の専門家であるので、残業問題はもちろんのこと、様々な労働問題について相談することができます。

    そして、労働者と使用者の間でトラブルが起きた場合には、社会保険労務士は、まず、トラブルの当事者の言い分を聞きます。その上でその知見を活かして、個別労働関係紛争を「あっせん」という手続により、簡易、迅速、低廉に解決することができます。

    もちろん、「あっせん」手続きの申込みは直接本人が行うこともできますが、社会保険労務士の中でも特別の認定を受けた「特定社会保険労務士」を代理人として頼むこともできます。そして、労使双方が裁判に必要な時間や費用をムダにかけることなく、迅速に柔軟な解決が図れます。

    しかし、社会保険労務士は、原則、裁判において代理人になることはできませんので、もし残業代や退職金などを裁判によって回収しようとした場合、社会保険労務士では対応できなくなってしまいます。

    ③相談方法は?
    相談方法については、各社会保険労務士によって異なりますので、各自ご相談されたい社会保険労務士のホームページなどをご確認ください。
    インターネットで「社労士 相談」などと検索窓に入力するとよいでしょう。もちろん、
    社会保険労務士法人ベリーベストにご相談頂くことも可能です。

  6. (6)弁護士

    ①弁護士とは?
    弁護士は、国家試験の最高峰である司法試験に合格した、法律の専門家であり、労働問題についても専門分野としています。

    ②どのような相談に対応してくれる?
    弁護士に依頼できる内容は様々あり、残業問題はもちろんのこと、未払い賃金の請求、不当解雇の阻止など様々あります。

    そして、弁護士に依頼した場合には、任意での交渉(示談)、労働審判の手続きを任せることができます。

    そして、最終的に未払いの残業代や退職金等を裁判で回収しようとした場合、弁護士は、裁判の場でも代理人として本人の代わりに活動します。そのため、それらの支払いに応じない会社や、金額の面で折り合いがつかない場合には、裁判を起こして、それらを回収することができます。

    ③相談方法は?
    相談方法については、各弁護士によって異なりますので、各自ご相談されたい弁護士のホームページなどをご確認ください。もちろん、当法律事務所にご相談頂くことも可能ですし、お近くに当事務所の拠点がない場合には、インターネットで「労働問題 弁護士」などと検索されるとよいでしょう。

  7. (7)その他

    その他、各自治体でも、残業問題を含めた労働問題について無料相談を実施しています。
    詳しくは、お住まいの自治体の広報紙やホームページをご覧ください。

2、あなたは残業代をもらえる?実際に残業代を請求できる場合について

会社側は、色々と理由をつけて残業代を支払わないことが少なくありません。
例えば、以下に掲げる場合には、実際に会社に残業代を請求することが可能です。

  • そもそも残業代は出ないと会社側が言い張るケース
  • 定時にタイムカードに打刻させた後に、残業させているケース
  • 仕事を自宅に持ち帰らせて仕事をさせているケース
  • 残業時間に上限が設けられているケース
  • いわゆる名ばかり管理職扱いにしているケース
  • 労働時間の端数が切り捨てられているケース

3、残業代をいくらもらえる?計算方法について

残業代等は、労働者の「1時間当たりの賃金」に「残業時間数」と「割増率」を乗じて算出します。

具体的には、以下の通りです。

  1. (1)労働者の「1時間当たりの賃金」の算出方法

    ●日給制の場合
    日給を1日の法定労働時間数である8時間で割って算出します。

    ●月給制の場合
    基本給与を「月平均所定労働時間数」で割って、「1時間当たりの賃金」を算定します。
    なお、「月平均所定労働時間数」は下記の算定式で算出します。

    • 「月平均所定労働時間数」=(365日(うるう年の場合は366日)-1年間の休日数)×1日の所定労働時間数÷12

  2. (2)割増率

    割増率は以下の表の通りです。

    労働の種類 賃金割増率
    時間外労働(法定労働時間を超えた場合) 25%割増
    時間外労働(1ヵ月60時間を超えた場合)
    ※適用猶予の場合有
    ※代替休暇取得の場合は25%の割増無
    50%割増
    深夜労働
    (午後10時から午前5時までに労働した場合)
    25%割増
    休日労働(法定休日に労働した場合) 35%割増
    時間外労働(法定労働時間を超えた場合)+深夜労働 50%割増
    時間外労働(1ヵ月60時間を超えた場合)+深夜労働 75%割増
    休日労働+深夜労働 60%割増

まとめ

今回は、残業問題の相談先について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。
今回の内容がご自身の残業問題の相談先を探すにあたっての参考になれば幸いです。
もちろん、当事務所では、残業代請求を得意とした弁護士が数多く在籍していますので、お気軽にご相談ください。

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